【君の名は】とTOHOキャラクターズバトル
こんにちは、生まれ変わったら東京のイケメン男子になりたいリンです。
映画【君の名は】、興行収入100億いきましたね。
CMもかなりの数で、今日本人の頭の中で思わず再生される曲No.1は【前前々世】だと思う。
そんな超絶ヒット作、私ももちろん一人で観に行きましたよ。えぇ、一人で。
平日朝一にも関わらず何故か風船を持った女子高生たちに囲まれてエレベーターに乗り、腕時計や携帯を気にすることで「待ち合わせ時間過ぎちゃってるけど大丈夫かなぁ」感を全面に出しつつ、発券機では前後カップルに挟まれるという屈辱に打ち勝ち、茹でる前のパスタのように折れたらどっかに飛んでいきそうな心で観てきました。
入口でチケットを回収するお兄さんの「楽しんでください」まではなんとか耐えたのに、翌日朝一の【ONE PIECE FILM GOLD】も同じお兄さんで私の心は折れた。
せめて真ん中のいい席とかじゃなくて、一番後ろの隅っこっていうおしとやかさを出しとくんだった。
さて、あまりに過去の回想を入れたすぎて最終的に【メメント】みたいな作品を作るんじゃないかという尾田先生への愚痴は置いといて、本題。
結論から言うと、私はこの作品、ある種一つの終着点だと思った。以下ネタバレ含みます。
夢の中で他人の人生を送ったとか思ってたら、実在する相手と入れ替わってた男女。
いろいろあるけど突然入れ替わりがなくなって、会いに行ったら女の子の方は3年前に死んでたよ。でも彗星の衝突っていう事故が原因だから助けられるよ。って話。
〈同じ時代だと思ってたら実は時間軸が違ってた〉みたいな展開は、正直そんなに衝撃的じゃないというか、まぁそうだよね、というか。
アニメ【絶園のテンペスト】を見てた私にそんな死角はない。というかむしろそっちを見て欲しい。3年とかいうレベルじゃないから。
彗星が欠けて破片が衝突、っていう設定は素晴らしいよね。
入れ替わりとかタイムスリップみたいなファンタジックな話に病気とか交通事故とかだとチープになるし、たぶん交通事故レベルだと【タイムマシン】みたいに運命の矯正力が働いて救えなくなる。かと言ってパッと考えられるような設定じゃない。
何より、美しさが鳥肌立つくらい完全に芸術作品だった。
RADWIMPSの音楽も綺麗に入り込んでて、最初から最後まで澄み切った画と音楽の清涼感がストーリーにピッタリで、もっと見ていたくなるような美しさ。
強いて気になったところを挙げるなら、逆に音楽の主張が強すぎるくらいの箇所があった所かなぁ。
私はかつてRADWIMPSと小田和正しか聞かない時期があったくらいRADWIMPS好きだけど、それでももう少し控えてくれ!って思ってしまった。特にED。
やっぱりどうしても【秒速5センチメートル】が頭の中にあって、最後ここまできて秒速オチかよおぉぉ!!って不安が15%くらいあってヤキモキしちゃってる最中に野田さんが気持ち良くなってて、ちょっとだけ頭が映画から離れちゃったのが残念。
でも最後振り返って声かけた瀧くんグッジョブ!あの嬉しそうな三葉ちゃんの顔だけで観客は満足です。
あ、世の中の男性諸君が「君とどこかで…」ってナンパしても「あ、はぁ…」としか返ってこないんで気を付けてください。
なんだかんだで大衆ウケするエンディングになったな、と一安心。やっぱり個々の好き嫌いとか質の良し悪しは別にして、大衆にウケるものってのは存在すると思う。
それに比べて今期のキャラクターズバトル、なんだあれは。
貝社員を初めて見たときは「これは絶対に流行る」って確信めいた魅力を感じたのに、〈 阿吽建設とかいうどの層に向けてるかもわからずイマイチ会話のテンポも悪い〈昨日居酒屋でした話〉みたいなアレは、まさに大衆ウケしないネタの典型じゃないだろうか。
ラップの家族みたいな勢いで持ってく系は嫌いじゃないけど、それならもっと勢いつけた上でのカットアウト的なオチで良かったかと。某掲示板の有名なラップネタを何回見ても笑える人たちにはウケそう。
DVDやBDで今後も売上を伸ばすだろう【君の名は】と、一躍超有名監督になった新海誠監督。今後の作品にさらに期待するよりも、今作の感動の余韻に当分浸っていたいと思える傑作だった。
テレビの注意書き云々には反するが、家で今作のDVDを見るときは、ぜひ部屋を真っ暗にして5.1ch設備を整え、遠すぎない距離で隅々まで楽しんでほしい。
まとめ
・【君の名は】はアニメ映画史に残る名作
・【貝社員】も私の心に残り続ける名作